水上紀行さん『政府・日銀の大規模介入から1周年、どうなる「ドル円」・「金」相場?』 in 東京

ドル円・金相場ドル円』 in 東京
2023年9月30日、水上紀行さん『政府・日銀の大規模介入から1周年、どうなるドル円」・「相場?』 in 東京が開催されました。

水上さんは、教壇から降りてきて、積極的に受講者と会話をしていました。水上さんは聴衆の人がどんな問題意識を持っているか知りたいようでした。

私はこんな機会はないと、水上さんに自分の話をしたりして、とても充実した時間をすごしました。私にとって水上さんは“神”ですから。

そんな講演ついてシェアをします。

円建て金先物の金先物の現状認識

チャートは何のために使うのでしょうか?

①分かりやすいトレンド
②意識されやすい抵抗帯を見つけるため
実体の変化が重要です。


従来、安全資産といわれた、金、円、スイスフランだが、円が脱落して行っていることがわかる。

GOLD,スイスフラン、円は安全通貨と言われていましたが、円だけが円安に方向に動いていて、円資産は安全資産ではなくなってきたのでは?

円は安全資産ではなくなった?

円で何が起きているのか?

円安の実情・そして見通しが、円建て金の行方を占うので重要。

円安の実情を探る

ドル高円安の誤解と実態

新聞やテレビで「日米金利格差拡大で機関投資家がドル買い円売りしてドル高」という報道しているが、これは単なるイメージ先行の連想ゲームの産物でしかない。

機関投資家の2022年の4月の方針は、ドルを買って円を売り、米国債ということはない。リスクを負える力がないのです。ドル買いを減らす方向で動いているのです。

2023年4月の方針では、ヘッジ付き外債これさえ売って、
為替が絡まない円債を買っているのです。

日銀は方向転換していない。

国内のドル不足状態、ドルを買わなきゃならない人たちが国内に沢山いる。

ドル円は、149.37円になって今年9ヶ月上がっているドル円が来年の6月に上昇する可能性がある。

ドル買い要因、まだある

①ネットフリックスやディズニー、Amazonのサブスクなど知的財産権の購入がある。

②米コンサルタント会社のコンサルタント料があります。

③米国に委託している研究開発費。

これらは、ドル払いで、構造的な問題なので、そう簡単に変えられない。

為替介入を囲む環境

9月22日が介入一周年だった

欧米勢の実質的な下期となる9月初めから、海外投資筋は売り続けていた。

しかし、介入警戒感もあり、マーケットはそれほどロングではない。

日銀の政策変更への期待もあって、海外投資筋は売っているが下げ切らない。

9月22日の日銀の決定は、政策金利は据置き。

実弾介入が難しくなっている

本来、相場の変動が激しくなったら、介入する

昨年、海外投資筋が買いで仕掛けた→介入実施

今年、昨年の介入に懲りて、海外投資筋は売り一辺倒

ここで介入すると、海外投資筋を儲けさせることになる。

ドル/円相場の今後

超長期見通し

ドル/円は、240円になる可能性がある。

テクニカル

大陽線、大陰線、連続陽線、連続陰線の窓が開くと、この窓を埋めようとする習性が相場にはある。

その習性は、期間の長短に関わらず、すぐに窓を埋めるものではなく、連続陰線の場合であれば、長い底値圏を形成し、ショートが溜ってから、窓埋めに入るという傾向がある。

ファンダメンタルズ

国力の実態と為替レートの水準との乖離が調整される可能性

1985年 膨大の貿易黒字国で240円
  ↑
  ↓
2023年 恒常的な貿易赤字や他のドル不足で149円

過去にも、調整はあったので、決して珍しくない。

従って

1985年からの10年間で240円→80円 160円ドル安円高

プラザ合意もあったが、強い国力の実態と為替レート水準が乖離していたので、それが調整された動きだった。

一方、国力の低下している現在

テクニカル的にも、ファンダメンタルズてきにも240円に戻す可能性は否定できない。

まとめ

  1. 安全資産の変動

    • 金、円、スイスフランは伝統的に安全資産とされていたが、円はその地位を失いつつある。
    • 円安の動きは、円建て金の将来を予測する上で重要。
  2. ドル高円安の誤解と実態

    • メディアは「日米金利格差拡大でドル高円安」と報道しているが、これは誤解。
    • 2022年4月の機関投資家の方針は、ドルを買い、円を売ることではない。
    • 2023年4月の方針では、ヘッジ付き外債を売り、円債を買っている。
  3. 日銀の方針

    • 日銀は方向転換していない。
    • 国内ではドル不足が続いており、多くの人々がドルを購入する必要がある。
    • ドル円は149.37円で、来年6月に上昇する可能性がある。
  4. ドル買い要因

    • ネットフリックス、ディズニー、Amazonのサブスクリプションや知的財産権の購入。
    • 米コンサルタント会社の料金。
    • 米国への研究開発費。
    • これらはドルで支払われ、構造的な問題で簡単に変更できない。
  5. 為替介入の環境

    • 9月22日は介入の一周年。
    • 海外投資筋は続けて売っているが、介入の警戒感もあり、市場は大きくロングではない。
    • 日銀の政策変更の期待もある。
  6. ドル/円相場の今後

    • ドル/円は240円になる可能性がある。
    • 相場には窓を埋める習性があり、これは期間の長短に関わらず存在する。
    • 国力の実態と為替レートの乖離が調整される可能性がある。
    • 1985年の240円から2023年の149円への変動は、過去にも調整があったことを示している。
    • テクニカルやファンダメンタルズの観点から、240円に戻る可能性は否定できない。

水上紀行さんは、この講演を通じて、円やドルの動き、為替介入、そしてドル/円相場の将来についての深い洞察を提供しました。

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